1日にコップ何杯の水を飲めばいい?
「毎日コップ何杯の水を飲めば身体にいいの?」そんな疑問に対する答えを見つけるために本記事を読んでいるなら、早々にネタバレしちゃいましょう。ずばり「人それぞれ」です!健康を維持するには水を意識して飲むことが大事であるというのは現代における当たり前な知識となりつつあり、この「最大の謎」とも言わんばかりの疑問に答えようとするブログや記事などがネット上にあふれかえっています。
しかし、頻繁にソーシャルメディアなどで提唱されている「1 日コップ 8 杯(2L)飲めばいい」ほど答えは簡単ではありません。さまざまな要素を考慮しながら、自分に合った水分補給の量を探しましょう。
全員にあてはまる最適な水分補給の量というものはない
そもそも、人間の身体に含まれている水の量は年齢や性別などの要素によって大きく異なります。ThoughtCo. にわかりやすい指標が掲載されており、体内の水分の割合は 45%から 75%まで幅があると指摘しています。1
この数値はあくまでもベースラインです。そこに運動、食生活、遺伝、住んでいる地域の気候などの要素を考慮した場合、ひとりの人に最適な水の量は、例え年齢や性別が同じ場合でも他の人にあてはまらないことがあります。
人の体調は毎日変わる
「人それぞれ」ということはわかりましたが、さらにびっくりするのは「昨日、今日、明日の自分はそれぞれ全員違う」ということ。こう書くと「ん!?」と思うかもしれませんが、たとえば次のシナリオを想像してみましょう:
- 昨日:一日中暑くてジメジメしていて、冷たいフルーツとサラダと氷いっぱいの水しか摂取したくなかった。猛暑のせいでたくさん汗をかいたけど、それを補うくらいの水分をたくさん含んだ食べ物を食べて、水をたくさん飲んで体温をしっかり調節した。
- 今日:今日はワークアウトを頑張る日!朝は有酸素運動を 1 時間してしっかり汗をかいた。午後は仕事に集中するためにデスクでカフェラテを 2 杯飲み、夕食を抜いた。
- 明日:当日は友達の誕生日。天気予報は雨なので、仲のいい友達のグループと家でゆっくり過ごす予定。甘いものや塩気の多いジャンクフードばかり食べるのは確定しているし、お酒も飲むと思う。いつもより遅い時間に寝るだろう。
いずれの日においても、当日にどれくらい動き、汗をかき、眠り、何を摂取するのかに応じて水分補給のニーズが異なってきます。この 3 日間に同じ量の水を飲んだ場合、日によってはいつもより身体が疲れると感じる場合があるでしょう。
同様に持病がある、生理中、妊娠中、怪我から回復中などの状態によってもニーズは変わってきます。身体の基本的な機能を左右する要素は数えきれないほどあり、水分補給の量もそれに応じて細かく変わるのです!
「1 日コップ 8 杯」のルールは忘れて、新しいルールを取り入れてみよう
いろいろわかりましたが、結局最初の疑問に戻ってきた気がしないでもないですね… 従来の水分補給のルールはもはや古くて、誰にでも当てはまる完璧な答えというものはありませんが、自分に最適な水の量を計算できる新しい式がいくつか提案されています。
たとえばミズーリ大学が行った研究によると、1 日に飲む摂取すべきおおまかな水の量を計算する式は以下のとおりです:2 3
- 最低目標の計算:体重(キログラム単位)に30を掛けた数が、1日に飲むべき水のミリリットル(mL)数になります。
- 運動などの要因を加える:運動する日は、運動30分ごとに350mLの水分を追加で摂取する必要があります。
ご覧のとおり、体重が70キログラムを超える人は、1日に平均して8杯以上、つまり2100mLの水を飲むべきです。(料理用の1杯は250mLを基準にしています。)
最後に:人間の身体は複雑だけど、非常に賢い構造の機械である
難しい式の一方で、万が一 1 日の水分補給量が足りていない場合は身体がしっかりと伝えてくれます。毎日の水分補給量を記録し、喉の渇き、疲労感、集中力(そして何より、尿の色!)に注意しましょう。難しい計算方法に頼らずとも、身体の声に耳を傾ければ大体のことはわかります!
毎日の水分補給の目標量にかかわらず、水を飲むのが大変だと感じる場合があります。水を楽しく飲むためのアドバイスをこちらの記事にまとめたので、ぜひご確認ください。
毎日の水分摂取目標がどれだけ高くても、計画通りに水を飲むのが難しいと感じることがあるかもしれません。そんなときは、水を飲むのをもっと楽しむための追加アドバイスを参考にしてみてください!こちらの記事をチェックしてみましょう。
Footnotes
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https://www.thoughtco.com/how-much-of-your-body-is-water-609406 ↩
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https://www.umsystem.edu/totalrewards/wellness/how-to-calculate-how-much-water-you-should-drink ↩
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For localization purposes, appropriate metric or imperial conversions are used, which may slightly differ from the original formula. ↩